2025年03月20日

Eメールニュース No. 117 2025年 3月15日

Eメールニュース No. 117 2025年 3月15日
特定非営利活動法人北海道自然エネルギー研究会


 東日本大震災・フクシマ原発事故発生の2011年3月11日から,14年。警察庁によると2月末時点の死者は15900人,行方不明者は2520人にのぼるといいます。復興庁によると,今なお約28000人が避難を余儀なくされているというのです。
にもかかわらず,国の中長期のエネルギー政策の方針となる「エネルギー基本計画」の改定案(2月17日)の中で,福島第1原発事故以降掲げてきた「原発依存度を可能な限り低減する」との表現を削除しました。同日あった有識者会議、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会では,原発も含めた脱炭素電源を「最大限活用する」と明記。従来通り、再生可能エネルギーを「主力電源」としつつも,「最優先で取り組む」との文言を削除し、「特定の電源に過度に依存しないバランスのとれた電源構成を目指す」方針も新たに盛り込んだのです。原発回帰の姿勢が鮮明といえます。フクシマ原発事故に学んだはずなのに・・・。帰還困難者や小児甲状腺がん患者の増加など,無視するかのようです。自分さえよければ,企業が儲かりさえすれば,経済成長さえすればよいのか,と考えさせられてしまいます。私たちは2017年11月に,藤本会長の案内で福島県を訪問しました。「人が入り込めない土地」。あの時と変わらない現実があるようです。「真っ黒で亀甲模様があった」といわれる高放射線士は,どこに行ったのでしょうか。汚染水タンク同様,「牧草ロール」のように高く積まれた汚染土壌は,きっと今も増え続けているのでしょう。
昨年末に行われた江差町でのシンポジウムは,コロナ禍を経て久しぶりの地方開催でしたが,45名もの参加があり成功裏に終えることができました。今年の地方シンポジウム・現地見学会は,どこで実施したらよいでしょうか。年度末をひかえて,新年度の計画立案の時期です。NPOの活動もイメージして頂けると幸いです。

2025年度総会は,6月28日(土)です。今から予定に入れておきましょう。

3月23日(日)にシンポジウム「イッカクの行動を探る」が開催
 パネルディスカッション「グリーンランド在住50年大島育雄氏に聞く」も開かれます
 大島育雄氏は「エスキモーになった日本人」(文藝春秋)の著者で,2008年に朝日新聞が招聘した折に,北海道にも来ていただき,NPO北海道自然エネルギー研究会と北方圏センターの共催で講演会を実施しています。終了後には懇親会を実施し楽しいひと時を過ごしたことが思い出されます。今回は日程の都合上懇親会は開催できませんがご案内いたします。

13:00〜14:45シンポジウム「イッカクの行動を探る」
15:00〜16:00パネルディスカッション
「グリーンランド在住50年大島育雄氏に聞く」
会場 北大総合博物館1F
posted by 事務局 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ